2008年05月23日
岩手の平泉、ユネスコ諮問機関が世界遺産登録延期を勧告
世界遺産への今夏の登録を目指している岩手県の「平泉―浄土思想を基調とする文化的景観」について、文化庁は23日未明、国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)の諮問機関「国際記念物遺跡会議」(ICOMOS、本部・パリ)が「登録延期」を勧告したと発表した。
日本の候補地が登録延期の勧告を受けるのは、昨年7月に世界遺産に登録された「石見銀山遺跡」に続き2例目。
文化庁は昨年同様の“逆転登録”を目指し、今年7月の世界遺産委員会に向け、構成21か国のユネスコ大使らに働きかけを強める。
候補地となっているのは、奥州藤原氏が12世紀に造営した国宝の中尊寺金色堂や、浄土思想に基づく信仰の山「金鶏山」など岩手県平泉町、一関市、奥州市にまたがる計9か所。2001年、世界遺産の文化遺産の候補地となり、政府は06年12月にユネスコに推薦書を提出していた。
勧告は、<1>登録<2>候補地に関する追加情報を求める情報照会<3>推薦書の再提出を求めて再度審議する登録延期<4>不登録――の4段階があり、世界遺産委員会は勧告に基づいて審議する。ただ、石見銀山の場合、昨年5月に登録延期の勧告を受けながら、日本のユネスコ大使が同委員会のメンバー各国に働きかけるなどした結果、文化遺産として登録された経緯がある。
現在、登録済みの世界遺産は851件(文化遺産660件)。日本の世界遺産14件のうち文化遺産が11件で、残り3件は自然遺産。(2008.5.23/読売新聞)


