2009年01月15日

広がる「避難型ワークシェア」 トヨタ・マツダ・スズキ、休業日+賃金カット




 トヨタ自動車が2〜3月に国内全工場を操業停止する11日間のうち、2日間について賃金を2割カットする方向で調整していることが14日、分かった。マツダも今月から夜間操業を停止するのに伴い賃金の一部カットに踏み切ったほか、スズキも2月中の休業日増に対応した賃金カットについて労使が協議を進めている。未曾有の自動車不況の中、勤務時間と賃金をカットして雇用を確保する「ワークシェアリング」の動きが広がってきた。

 金融危機以降の景気悪化で、世界的に新車の販売不振が深刻化している。当初計画に対する減産規模は、国内外でトヨタが100万台以上、スズキが27万5000台、マツダが20万台弱に上っている。

 トヨタは2〜3月、愛知県内にある全12工場で通常の休みに上乗せする形で11日間の操業停止日を設ける。これまでは操業を停止しても、おおむね「有給休暇」扱いとして賃金を全額支払ってきたが、収益が大幅に悪化していることも考慮し、うち2日間を「休業日」に設定し、日給を2割カットする。

 すでに労使が大筋合意している。対象は期間従業員を含む約3万5000人。トヨタは「休業日を設定して1日あたりの生産量を増やすワークシェアリング的な効果もある」と説明している。

 マツダも1月から国内の全工場で夜間操業を取りやめたことに伴い、本社工場(広島県府中町)など2工場に勤務する約1万人について2割程度の賃金をカットする見通し。社内規定に沿って残業代や夜間勤務手当を減らす。

 スズキも2月中に相良工場(静岡県牧之原市)など国内6工場で平日に3〜8日間の操業停止日を設定するが、休業日の従業員の賃金の削減率などについて、会社側と労組側が協議している。

 労働基準法では、会社側の都合で休業日を設ける場合は「従業員に平均賃金の60%以上の休業手当を支払わなければならない」と定めている。各労使ともこれに沿った形で「従業員の生活水準を維持できるレベル」(関係者)として、2割程度の賃金カットに落ち着いたようだ。

 今春闘でも大きなテーマになるワークシェアリングだが、メーカー各社は「(今回の動きは)欧米などで定義されるワークシェアとは違う」(トヨタ)と説明。従業員の短時間労働を認めて雇用機会を増やす「雇用創出型」のワークシェアではなく、今回は勤務時間と賃金を減らして少ない雇用を分け合う「緊急避難型」のワークシェアであることを強調している。
(2009.1.15/フジサンケイ ビジネスアイ)

fbnews20063 at 16:32 │Comments(0)TrackBack(0)clip!社会 

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